「この営農型太陽光発電所は自分が入社して初めて携わったプロジェクトです。約2年半かけて今日に至ります。なので、このプロジェクトがサイトに掲載されるのがとても嬉しいです!」

サンエイ工務店初となる営農型太陽光発電は、三重県亀山市にとっても初の試みでした。

「亀山市の農業委員会発電所設置の許可を取ったのですが、許可が下りるまでとても苦戦しました。こちらの農家さんでは”タマリュウ”という植物を育てていらっしゃるのですが、“どれだけ光を遮ってしまうと育たなくなるのか”のデータを農林水産省に提出しなければならず、資料探しが大変で…。」

営農型農地架台は太陽光パネルの下で育てる農作物によって、最適な採光率になるように設計をしなければなりません。「本当は玉竜の植物研究をしている大学教授から学術的意見を頂くのがベストなんですけど、なかなか繋がりがなくて…。なので、インターネットとかで論文を探して引っ張ってきて資料を作ったらなんとか通りました。私はたまたま論文とかレポートをつくるのがめっちゃ好きなんです!資料作りは楽しかったのですが、論文に書いてある内容が訳がわからなくて苦戦しました(笑)。パーセントとか全部写して『これでいける!』って(笑)。」

ゼロから手探りで始めた営農型太陽光発電は農業との繋がりも当然深く、今日まで多くの苦悩を乗り越えてきた。 「ほかにも営農型農地架台の提案を何件かしています。そちらでは役所から色々と指摘事項をもらっているのですが、亀山市は初めての試みだったので、結構緩く見て下さったかもしれないです。亀山市役所の人も優しくて、発電規模が比較的小さかったので話もし易かったです」 二年半年にも及ぶ計画がようやく形になり、発電開始に辿り着いた。

PROJECT SCHEME

営農型太陽光発電とは、一時転用許可を受け、農地に簡易な構造でかつ容易に撤去できる支柱を立てて、上部空間に太陽光を電気に変換する設備を設置し、営農を継続しながら発電を行う取組です。
作物の販売収入に加え、発電電力の自家利用等による農業経営の更なる改善が期待できます。

きっかけを下さった
農家さんのコメント

きっかけを下さった農家さんのコメント

農業活性化のためにわたしたちができること
長年にわたって農業を営んできましたが、今でも作物を育てることの難しさをひしひしと感じています。生産を安定させながら農地を最大限活用するにはどうしたら良いのか、自然を相手にする仕事ですので思考を止める日はありません。
そんな中、サンエイ工務店さんから“再生可能エネルギーと農業を組み合わせた発電”についての提案を受けました。
作物の生育に必要な太陽光を確保しつつ農地の上で発電を行うというものです。発電した電力を、電力会社に買い取ってもらう“安定した売電収入”による営農の継続と、作業の効率化や作物の品質向上のため、今回導入を決断しました。
これは国から認められている発電方法ですが、三重県内ではまだまだ普及していないようです。
若者の農業離れと言われている時代ですので、われわれの取り組みを機に県全体に普及していき、農業に活気が戻ればいいなと思っています。